うどんこ病とは。うどんこ病にかかりやすい野菜や対策、予防法を紹介
「うどんこ病」はどんな野菜にも発生しやすいですが、早期発見と早期対処で防除できる病気です。うどんこ病の拡大を防ぐ対策や予防法について、紹介します。
目次
「うどんこ病」とは何か
「うどんこ病」とは、野菜の葉の表面に白い糸状菌(カビ)が発生して、葉が白くなる病気です。
「うどんこ病」の名前の由来は、感染すると葉の表面がうどん粉を振りかけたような姿になるところから来ています。また、英語では、「カビ」や「べと病」を意味する「Powery(粉の) mildew(カビ・べと病)」と呼ばれています。
うどんこ病にかかりやすい野菜
うどんこ病にかかりやすい野菜には
- キュウリ
- メロン
- カボチャ
- スイカ
- オクラ
- トマト
- ナス
- イチゴ
などがあります。
うどんこ病の発生原因
「うどんこ病」の発生原因は、土や落ち葉の中に生息する原因菌(カビ)の胞子が付着することです。胞子が風などで飛ばされ、野菜に付着することで発生します。
うどんこ病の発生しやすい時期と環境
発生しやすい時期は、
- 温度が17~25℃の乾燥時期
- 4月~10月頃
- 雨や晴れの日が交互に繰り返して続く時期
です。特に初夏から晩秋にかけて繁殖しやすいです。
発生しやすい環境条件には
- 温度や湿度が高い
- 陽当たり、風通し、水はけが悪い
- 窒素成分肥料のやりすぎ
- 連作
が挙げられます。
うどんこ病の特徴
うどんこ病の特徴は、同じ種類の野菜しか伝染しないことです。例えば、キュウリに発生したうどんこ病は、同じキュウリしか伝染しないです。
うどんこ病の症状
うどんこ病の症状は、最初に白い斑点がポツポツと野菜の葉に出始めて、やがて葉全体が白いうどん粉をかけたようになります。
例えば、キュウリにうどんこ病が発生すると葉が白から黄色になって枯れ、実も曲がります。また、トマトに発生すると葉だけでなく、葉柄や果柄にも発生します。
うどんこ病は発生してからそのまま放っておくと、葉の表面がどんどん白くなって野菜の光合成が妨げられてしまうので、生育不良になって収穫量が減少します。
うどんこ病の対策
葉の処分
うどんこ病に感染した葉は早めに切り取り、感染予防として畑「以外」の場所で処分しましょう。
薬剤を活用する
初期のうどんこ病は、
- うすめた酢液
- 木酢液
- 重曹液
などの薬剤を作り、1週間に1回位の割合で散布しましょう。
- うすめた酢液は、酢を30~50倍位の水で薄めて葉に吹きかけましょう。
- 木酢液は、木酢を500倍位の水で薄めた中に唐辛子を2週間位漬け込み、その後、葉に吹きかけましょう。
- 重曹液は、重曹を800倍位の水で薄めて葉に吹きかけましょう。
ただし、症状が広がってしまった場合は、市販されている「うどんこ病」専用の薬剤や殺菌剤を散布することをおすすめします。
うどんこ病の予防法
育て方で予防
株と葉の間を開けて風通しや陽当たりを良くし、さらに水はけも良い環境で育てましょう。
定期的な水やりで予防
定期的な水やりをして適度な湿度を保つことで、原因菌がまわりに飛び散って伝染することを防ぐことができます。葉に水をかけると効果的です。
薬剤と殺菌剤で予防
「うどんこ病」が発生しやすい時期に入る前に殺菌剤や薬剤の散布をしましょう。薬剤を選ぶ際、「うどんこ病」は野菜の種類ごとに殺菌剤が異なるので野菜に合ったものを選びましょう。
また、同じ薬剤を何度も使っているとカビ菌に耐性が出来て効果が弱くなるので、複数の薬剤を交代で使いましょう。
窒素肥料の過少
窒素成分が含まれた肥料を沢山与えると「うどんこ病」の発生率が高まります。窒素成分が含まれた肥料の使用は控えましょう。
<ライター紹介>
Rikuw
はじめまして。自分で野菜を作って自給自足生活を目標にしているライターのRikuwです。
私の野菜作りは失敗も多いですが、毎年、少しずつ上達しています。
自らの体験を通して、ズボラで面倒くさがり屋さんでも出来るだけ簡単で失敗しない野菜の作り方をお伝えしていきたいと思います。
一緒に野菜作りを楽しみませんか。