野菜好きになる絵本『トマトさん』

今回の主役は家庭菜園でも人気上位の「トマト」です。ただしミニトマトではなく大ぶりのトマトが主人公のこの絵本「トマトさん」は、トマトに顔があるのですが表情豊かで面白くもあります。ミニトマトとトマトの違いや、大きいからこその苦労も描かれており、トマトに感情移入してしまうこと間違いなしの一冊です。

トマトさん(作:田中清代)

2006年に福音館書店より発行された「トマトさん」は、その名の通りトマトが主役の絵本です。トマトは小さな子供にも親しみがある野菜なので、表紙の大きな顔付きトマトを見た途端に興味を惹かれる子も多いのではないでしょうか。作者はリアルかつ細かい描写が特徴的なイラストをお書きになる田中清代さんなので、トマトはもちろん登場する虫達も本物に近くわかりやすく描かれています。

ちなみに田中清代さんの作品は多々あり、他の野菜や動物を題材にした作品がいくつもあるのですがどれも絵が魅力的かつ5、6ページで終わる短編がほぼないのでどれを手にとっても読みごたえがありますよ。

あらすじ

ある暑い夏の日のこと、収穫できるほどの大きさに立派に熟した「トマトさん」が、重すぎて地面に落ちてしまいます。同じように落ちてしまった身軽なミニトマトたちは、小川へ飛び込んで楽しく涼んていますが、どっしりと重量のあるトマトさんはそこから動くことができません。トカゲの兄弟が「トマトさんも水浴びしたら?」と言いますが、動けないことを知られたくないトマトさんは意地を張って「私はいかなくていい!」と突っぱねてしまいます。

でも太陽に照らされて暑くて辛くて・・・ついボソッと一言「本当は小川で涼みたいのに重くて動けない」。そんな独り言を聞きつけた虫たちが、トマトさんの周りにたくさん集まってきて・・・?

虫が集まってきたときに、家庭菜園目線から「害虫?」「食べられちゃう?」と勝手に危機感を抱いた私ですが、勿論そんなことはなく。虫達もトマトさんも素直で優しい性格で、最後はほのぼのとしたハッピーエンドに繋がります。是非安心して読み進めてくださいね。

 

トマトとミニトマトの違い

絵本を読んでいて良く分かると思いますが、トマトは大きさにより分類されていますので育て方や旬の時期などは基本的に一緒です。

ちなみに5~10㎝くらいの大ぶりのものを大玉トマト、ピンポン玉くらいの小ぶりの者をミニトマトやプチトマトと呼び、苗や種もこの名称で販売されています。他にも大玉とミニ・ミディアムの中間ほどの大きさなら中玉トマト、ミニ・プチトマトよりさらに小さい品種をマイクロトマトなどと呼び、品種もどんどん増えてきています。

トマトは栽培も割と簡単なので、未就学児や小学生と一緒に親子で家庭菜園を楽しむのにも適していますし、ミニトマトならさらに多数の実を収穫できるので楽しみも倍増しますよ。「トマトさん」を読んだ後だと「とにかく大きなトマトを作りたい!」と、あえて大玉トマトの栽培を希望する子供も多いようです。

 

トマトは育て方も多種多様!まずは栽培キットで楽しんでみては?

トマトは苗も種も手に入りやすく、ホームセンターや直売所の園芸コーナー等で探してもらうといくつもの種類が置いてあります。ですので、「育てたい!」と思い立ったらすぐに育てられる野菜です(夏野菜なので春~夏にかけてが育てやすい時期です)。栽培キットも豊富なので、「小さなお子さんと一緒に」や、「お子さん一人で挑戦させたい」といった場合には、容器から肥料まで付属の栽培キットはとても便利ですよ

我が家で実際に保育園児の子供と育てたキットを2つご紹介しますので、参考にしていただけますと幸いです。

育てるグリーンペット~ミニトマト~

こちらはそもそも土を使用しない「水耕栽培」でミニトマトを育てられる栽培キットです。

栽培カップの代わりに可愛いデザインのペットボトルが付いており、インテリアとしても楽しめますし、小さな子供が室内栽培する際にも簡単にトマトの成長を見守れます。給水タイミングが一目でわかるので、子供の方から「水ないよ!」「水足しておくね!」と声掛けしてくれて、親の私はほぼ何もせずでしたがきちんと収穫することができました。

Heartomato(ハートマト)栽培セット

こちらは子供にプレゼントとしていただいたキットだったので、子供の方が最初からやる気になってくれた栽培キットです。

ハート形のプランターが可愛くて、「なるほど、だからハートマトね」と思いましたが、よくよく説明書を読むと実もハート形になるとのことで、大人の私もわくわくしながら栽培することができました。といっても土もすべてセットなので、本当にセットして子供と水やりしただけですが。ハート・・・というかカブのような形の可愛らしいトマトを収穫することが出来ましたので、可愛いもの好きの子供も大満足でした。

 

まとめ

トマトの栽培キットや苗を探すと大抵はミニトマトやマイクロトマトのものが多いのですが、絵本の主役である「トマトさん」のような大玉トマトも、種や苗から栽培が可能です。大玉トマトもプランター栽培やベランダ菜園での作業は可能なので、どうせなら絵本のようにどっしりずっしりした、ふてぶてしい位のトマトも食べたり育たりしてみてください!

 

 

<ライター紹介>

suzumushi23

絵本とハーブと猫が好きな社会人ライター。 仕事に家事・育児にと時間がないので、家庭菜園に「簡単さ」と「コスパ」を求めて試行錯誤中。

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