ぜひ知っておきたい！無農薬で野菜を育てるメリット・デメリット
「農薬は人体に悪い」と一般的に思われがちですが、本当にそうなのでしょうか？
もし農薬が人体に悪いのであれば、家庭で消費される野菜はすべて無農薬で育てられたものになるのでは？と考えましたが、実際はそうではありませんよね。
「農薬は人体に悪い」と考える人にとって、無農薬野菜は安心・安全なものでしょう。
しかし、農業を生業としている農家の方が農薬を使うのにはそれなりの理由があるはず。
そこで無農薬で野菜を育てることによるメリットやデメリットをまとめてみました。
生産者側の苦労を知ることで、無農薬で野菜を育てることについて理解が深まるはずですよ！
注：「無農薬野菜」という表記について。
本来、無農薬野菜という表記は、食品表示法により禁止されています。以下、理由です。
有機JAS規格は、無農薬栽培を定めた規格ではありません（緊急やむを得ない場合に限られた種類の農薬の使用が可能）。したがって、「有機JAS規格＝無農薬」とはいえません。また、「無農薬」の表示は、消費者が「残留農薬がない」等間違ったイメージを抱きやすく、優良誤認を招くため、「特別栽培農産物に係る表示ガイドライン（平成19年改正）」において、「無農薬栽培」「減農薬栽培」等の表現は禁止されています。
販売されている野菜に、無農薬で栽培されているものが０、というわけでもありませんが、実際のところ無農薬で栽培されているかどうかを判断する術は「食品表示」の観点にはありません。「有機野菜＝無農薬栽培」という訳ではないということを理解していただけると幸いです。
目次
無農薬で野菜を育てるメリット
無農薬で野菜を育てるメリットは次の通りです。
やはり安心・安全であることが大きなウェイトを占めていることがわかります。
「農薬を使わない」という安心感
やはり「薬」と聞くと、何か不安になってしまうのが心理です。
無農薬で野菜を作る最大のメリットはここにあります。
通常、病気や害虫から農作物を守るために農薬を使うのは当たり前で、その量も不透明なことが多いです。もちろん、日本は食品管理に優れているので、流通しているものは安心して食べられる物なのですが、気にする人は気にしてしまいます。
その点、原則的に農薬を使わずに栽培しているので、
- 不安感を取り除くことができる
という点で、安心で安全であると言えます。
無農薬で野菜を育てるデメリット
「農薬」という響きに不安を感じる消費者にとっては、安心感のある無農薬野菜。
食の安全・安心志向が高まっている昨今、無農薬で野菜づくりに取り組む農家さんが増えてもおかしくないように感じるのですが、無農薬栽培に挑戦する農家さんが増えないのには理由がありました。
コストがかかるため値段が高くなる
- 無農薬栽培には手間がかかる
- 農薬を使わないことで害虫被害が起こる
→出荷できない商品が出てしまう
という理由でコストがかかり、値段が高くなる傾向があります。
安心や安全、そして美味しさと高い栄養価分の値段と考えれば決して高くないと思えるレベルの価格ではありますが、これが生産者側の苦労の1つです。
ただ「自分で無農薬野菜づくりに挑戦！」となれば、最初の苗や土の費用で元がとれるのではないでしょうか。自分でつくる分には、メリットになるかもしれませんね。
有機栽培＝無農薬ではない
冒頭でも注意書きしましたが、「有機栽培＝無農薬」ではありません。「無農薬栽培」という表記は、食品表示法により禁止されています。また有機栽培の野菜は、一切農薬を使っていないわけではありません。
一般的な野菜を育てるために使ってるような化学肥料や農薬は使っていませんが、一部において「政府認定の安全な農薬」の使用は認められています。
- 消費者の誤解を招きやすい
という点でもデメリットと言えるでしょう。
が、ここでもまた、自分でつくる場合にはメリットが。なぜなら、自分でつくる場合には、その野菜をどのように育てているかを自分で把握できるからです！
虫の混入や虫食い
一般的な野菜は農薬によって害虫から野菜を守っているので、キレイな形状な物ばかりですが無農薬で野菜を育てる場合、そうはいきません。
小さな虫が段ボールに混入してしまっていたり、野菜を洗う際に虫が流れてくるなんてこともあります。
無農薬野菜の証だと、前向きに捉えることができるのであれば、デメリットではないかもしれませんが・・・。
無農薬で野菜を育てる苦労を知ったうえで、挑戦してみるのも◎
無農薬野菜は、「農薬」という響きに不安を感じる消費者にとっては、とても安心感のある魅力的な生産物です。
しかし生産者側からするとデメリットが多く、クレームの要因になるものでもあります。また無農薬野菜を育てることは害虫や病気との闘いでもあり、手間ひまかけて行うだけの覚悟も必要です。
ですが、ぜひとも生産者側の苦労を知ったうえで、無農薬での野菜づくりを挑戦してほしいと考えています。
（ライター：shinichi910 編集：kkk0123kkk）
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