エコビレッジとは何か。自然と共に過ごす新しいライフスタイルについて

エコビレッジとは何か

エコビレッジは、

  • お互いが助け合う社会構造
  • 環境に負荷の少ない暮らし方

を追い求める人々が作るコミュニティのことを指します。このコミュニティの共通認識は「地球の急激な環境変化・悪化を食い止めよう」という意識です。

1998年、国連が選ぶ「100 listing of Best Practice(最も良い実践例100のリスト)」に、持続可能性のあるライフスタイルのモデルとして名前を挙げられています。

 

日本国内で「エコビレッジ」という言葉を聞いたことがある人は少ないと思いますが、エコビレッジは「サードプレイス」と呼ばれる拠点のひとつとして存在感を放っています。

週末もしくは決められた期間だけ遊びに行くことで、持続可能性のある暮らしや農業体験を楽しむことができます

 

※サードプレイスとは

「サードプレイス」とは、コミュニティにおいて、自宅や職場とは別の心地よい第3の居場所を指します。

人によってサードプレイスはさまざまです。
カフェやシェアスペースなどをサードプレイスと考える人もいえば、本記事で紹介するエコビレッジをサードプレイスとする人もいます。

 

※サードプレイスのメリット

昨今、二拠点生活(デュアルライフ)や多拠点生活(マルチハビテーション)という言葉を耳にする機会も増えてきたのではないでしょうか。

サードプレイスのメリットとして「拠点を複数もつこと」が挙げられます。

サードプレイスの醍醐味は「自分だけの場所をつくること」にあります。拠点を複数もち、自分だけの場所をつくることで、

  • 自分の時間をつくる
  • 責任感のある場所から解放される
  • 自分自身を取り戻すことができる

などの利点が挙げられます。

 

本記事で紹介するエコビレッジは、

  • 田舎暮らしに憧れている人
  • 自然に触れ合いたい人

にとってのサードプレイスとして最適です

参考文献:社会性育む“サード・プレイス”とは?

 

エコビレッジの特徴

● 環境に優しい
→建築物やインフラ、あらゆることの基準が「環境」
● 自然エネルギーの利用
→太陽光発電やバイオトイレ、雨水・排水の循環利用
● 地域通貨など、支え合う社会構造を実践

 

エコビレッジのメリット

持続可能性のある暮らしぶりが体感できるため、都会とは違った生活を味わうことができるのは間違いありません。例えば太陽光発電や雨水の循環利用など、環境へ配慮した持続可能性のある仕組みを身近に体験することができます。

 

またインドネシア・バリ島にあるエコビレッジ『グリーン・ヴィレッジ』では、環境へ配慮するエコビレッジの理念から、建築物にもこだわっています。環境負荷の低い資材を利用して建てられており、竹やバリ伝統の泥壁を用いた資材でつくられた教室が有名です。

参考文献:すべてが竹で出来ている建築物。インドネシアバリ島にある自給自足のエコヴィレッジ「グリーンヴィレッジ(Green village)」

 

日本国内にある代表的なエコビレッジ

国内の代表的なエコビレッジ『ブラウンズフィールド』。千葉県いすみ市にあるこのエコビレッジは、持続可能性のある暮らしを実践しながら、写真家エバレット・ブラウンさんとマクロビオティック料理研究家の中島デコさんが築き上げた場所です。

田んぼや畑の他、カフェやコテージ、宿泊施設まで完備されている広大な敷地ですが、雨水を貯めるタンクの存在やコンポストトイレ※など、「持続可能性」というキーワードを常に感じることができる場所です。

※微生物の力を借りて排泄物を分解するトイレ

 

また「限界集落」を丸々エコビレッジにした場所もあります。相模原市藤野町にある限界集落は、家が11軒しかありません。そんな限界集落にやってきたアーティストの傍嶋飛龍さんは

  • 電気は太陽光とバイオディーゼルを使用
  • 照明は廃油と太陽光を利用
  • キッチンとお風呂の火力には薪を使う
  • 水は湧き水や沢の水を汲みあげる

といった自然の力を存分に活かした方法で生活をつくりあげ、かつ限界集落に「地域通貨」をつくることで、小さなコミュニティをつくろうと奮闘しています。

参考文献:限界集落を、まるごとエコヴィレッジに!地域通貨で持続可能な里山コミュニティづくりを仕掛ける傍嶋飛龍さんインタビュー

 

エコビレッジという新しいライフスタイル

エコビレッジの認知度は、まだまだ高くありません。

エコビレッジの課題には、

  • 地域導入
  • 情報発信
  • 運営体制と行政との協力

が挙げられています。

しかしエコビレッジには、地域を活性化させるヒントが隠されています。エコビレッジの中には廃校になった学校を活用した例もあり、エコビレッジが浸透すれば、廃校や空き家、活用されなくなった土地を利用し、地域活性化につながるかもしれません。

参考文献:日本におけるエコビレッジ研究 現状と課題

 

自然と過ごす新しいライフスタイルであるエコビレッジが、今後浸透し、発展していくことに期待が高まります。

 

<ライター紹介>

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いつか自給自足生活を送ってみたいライター。ただし生粋のズボラなため、家庭菜園にまず「ラクさ」を求める。失敗は成功のもとなので、失敗してもあまり気にしない。育てるのが好きな野菜はハーブ、ピーマン、ナス。たくさん収穫できて、比較的虫がつきにくいから。

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