自分で野菜を作る時におすすめの品種―「ジャガイモ」
2月に入ると、野菜づくりの “菜園ライフ”が始まります。この時期におすすめの品種は、原産地が南米のアンデス地方でナス科のジャガイモです。
目次
土づくり<植付けの事前準備>
苦土石灰は撒かない!
普段の野菜づくりでは事前に苦土石灰を畑に撒いて酸度調整をしますが、ジャガイモは酸性の土を好む野菜なので苦土石灰は、撒かないです。
植付けの1週間位前まで
植付けをする1~2週間位前に
- 完熟たい肥と化成肥料を全体に撒く
- 畑の土を耕す
- 幅60㎝~70㎝位の畝を作る
- 深さ15㎝位の溝を掘る
- 溝に腐葉土と油粕を入れて土を5㎝位かける
種イモの3つの準備
種イモの購入
購入時期は1月下旬頃がベストです。購入場所は種苗店やホームセンターなどがあります。
選ぶポイント
- 農林水産省の検査機関に検査に合格をしたもの
- 無病のもの
- 切らずに植付けができる小さな種イモがおすすめ
(目安は、1㎏の種イモ袋に20個位入っているもの)
育てやすい品種
- 男爵(だんしゃく)
- キタアカリ
- メークイン
- インカのめざめ
種イモの芽出し
植え付けの2~3週間位前から芽出しを行います。毎日、朝から夕方まで種イモを太陽に当てましょう。
芽出しを行うメリットは、植付け後の生育が良くなるからです。
種イモを切る
植付けの5日位前に種イモを切ります。
切り方
芽が出ている種イモの切り方は以下の通りです。
- 40g~50g位の小さいものは、切らずにそのまま植付ける。
- 60g~80g位の大きいものは、芽が出ている方から立てに2つに分割する。
- もっと大きいものは、さらに半分に分割する
切り口
腐敗を防ぐために切り口に市販の「草木灰」などをつけましょう。その後、直射日光を1日位当てて天日干しをして乾かします。ただし、長期間天日干しをするとしなびてしまうので、何日も天日干しはしなくてOKです。
植付け
植付け適期
- 春―2月下旬から3月中旬頃(春のお彼岸前まで)
- 秋―8月中旬(お盆頃)から9月上旬頃
植付けの仕方
- 植え付け間隔は30㎝位
- 種イモの切り口を“下”にして置く
- 8㎝位の覆土をかける
- 新しいジャガイモは種イモの上に付くので、やや深く植え付ける
初心者には、春の植え付けがおすすめです。ジャガイモは秋にも植え付けることができますが、秋の植え付けの難しい点に
- 種イモの販売時期が短い
- 植え付け期間が短い
- 8月中旬から9月上旬頃は残暑が厳しいので種イモが腐りやすい
- 季節が寒くなっていくのでジャガイモが育ちにくい
が挙げられます。春の植え付けにはこのような難点がないので育てやすいはずですよ!
失敗しないための4つの管理
ジャガイモの植付けで失敗しないためには、以下4つの管理が重要です。
芽かき
芽かきをすると、大きいイモがたくさんできるというメリットがあります。
芽かきは芽が15㎝位に伸びた頃に行います。
生育の良い芽だけを2本位残し、後の芽は全て間引きます。
芽かきをする際、一緒に種イモまで引き抜かないよう注意してください。
2回の追肥
追肥では、化成肥料を1㎡あたり約30g(移植ゴテ約1杯)を施します。
1回目は、芽かき後に与え、2回目は、芽かき後2~3週間位経ってから与えましょう。
土寄せ
イモが土の中から出てしまうことがあります。イモが太陽に当たると緑色になってしまいます。緑色になったイモには毒性があるので、それを防がなければなりません。そこで土寄せを行います。
1回目は追肥後、2回目は花が咲く頃に土寄せしましょう。
花摘み
花が咲いてきたらその花を摘みます。養分の浪費を防ぐ目的があります。
収穫(収穫適期)
収穫適期は、茎や葉が黄色に変わり始めた頃です。時期としては、5月下旬から6月上旬頃となります。
収穫日する際は晴れた日を選びましょう。雨天や雨上がりの日に収穫をすると、イモが腐りやすいです。
保管するときは、収穫したジャガイモを敷物の上などに広げ、日陰で乾燥させます。乾燥の目安は土が落ちるくらいです。乾燥させたジャガイモは、風通しの良い冷暗所で保管しましょう!
参考サイト・資料
『やさいのうえかたそだてかた』小宮山洋夫 岩崎書店
<ライター紹介>
Rikuw
はじめまして。自分で野菜を作って自給自足生活を目標にしているライターのRikuwです。
私の野菜作りは失敗も多いですが、毎年、少しずつ上達しています。
自らの体験を通して、ズボラで面倒くさがり屋さんでも出来るだけ簡単で失敗しない野菜の作り方をお伝えしていきたいと思います。
一緒に野菜作りを楽しみませんか。