本格的な野菜づくりに挑戦したい人必見!作付け計画&連作障害予防について
野菜づくりを成功させるためには、事前に作りたい野菜の作付け計画図が必要です。
作付け計画図とは、野菜の収穫するために計画的に野菜を植えるための図で、いわば“畑の設計図”。正直な話、野菜を植える前に”畑の設計図”を作るのはちょっぴり面倒な作業なんですが、このひと手間が自分の野菜づくりを成功させてくれます!
畑の設計図作りから始める本格的な野菜づくりを始めましょう!
目次
野菜づくりに必要な畑の設計図(作付け計画)
畑の設計図とは?
事前に作りたい野菜の作付け計画や次に作る野菜のローテーションを決めるための設計図です。つまり
- いつ
- どの野菜を
- どの場所で
育てるかを決めるためのもの。
また収穫後、次にどの野菜を育てるかについて決めるものでもあります。
畑の設計図が必要な“わけ”
畑の設計図を作ることで、連作障害を予防することができます。
野菜は「連作」(“同じ場所”に“同じ種類”を連続して育てること)すると、土壌障害や有害センチュウ(線虫)が多発し、野菜の生育に悪い影響が及びます。基本的な土づくりや施肥などをしっかり行っても、生育の良い野菜が育たなくなってしまいます。
自分の野菜づくりを成功させるためには、連作障害に注意をして事前に作付け計画の設計図を作ることが大事です。
連作障害の予防
畑の面積に制約があり毎年同じ場所で野菜を作らなくてはいけない場合は、連作障害に注意が必要です。貸農園や限られたスペースでの野菜づくりの場合、注意すべき例を紹介します。
➀市民農園などの貸農園を利用する場合
前の使用者が栽培していた野菜が何であったかわからないため、連作障害が出やすいです。前の使用者が使用しているときに付き合いがあるのであれば、事前にどのような野菜を栽培していたか聞くことができるといいですね。
②限られたスペースでの無計画な野菜づくり
限られたスペースの中で無計画に野菜づくりに挑戦すると、はじめの年は問題なく栽培できるかもしれませんが、連作障害が出やすいと言えます。
もちろんはじめは、野菜づくりを楽しむところから始めることが重要です。ただ、「家庭菜園として楽しむだけでなく、もっと野菜づくりにこだわりたい!」と思ったのであれば、作付け計画を立てて野菜づくりに励むことも考えてみてはいかがでしょうか。
連作障害の2つの予防対策
連作障害を予防するためには、
- 野菜の輪作年限(栽培間隔)を把握すること
- 同じ場所で栽培する野菜の順番を考えること
が重要です。
輪作とは「同じ土地に違う種類の作物を何年かに1回のサイクルで作っていく方法」です。続けて同じ野菜を育てるのではなく、同じ土地にローテーションで野菜を育てるといったイメージです。
野菜の輪作年限を把握することで、育てたい野菜の連作障害を予防することができます。代表的な輪作年限は、以下の通りです。
- 連作障害が出にくいもの:カボチャ、タマネギ、サツマイモなど
- 1年間は輪作が必要な野菜:ネギ、ホウレンソウ、春菊、レタスなど
- 2年間は輪作が必要な野菜:キュウリ、白菜、ジャガイモ
- 3~4年間は輪作が必要な野菜:里芋、トマト、ピーマン
- 4~5年間は輪作が必要な野菜:エンドウ、スイカ、ナス
また同時に、連作障害が出やすい野菜を把握しておくことも重要です。
- ウリ科:キュウリ、メロン、スイカ
- ナス科:ナス、トマト、ピーマン
- アブラナ科:キャベツ、白菜
- 豆科:ソラマメ、エンドウ
- その他:小松菜、キャベツ、白菜
育てたい野菜が決まっているときは、連作障害でその野菜が作れなくなってしまうことを防ぎたいところです。ちょっと気が早く感じるかもしれませんが、野菜づくりの計画をする時点で、次の野菜の作付け計画も考えてしまいましょう!
畑の設計図づくりの3つのポイント
➀簡単な畑の設計図を作りましょう
連作障害を避けることができる野菜づくりの簡単な方法をお教えします。
畝ごとに作りたい野菜の種類を決め、次の年から毎年畝を移動させて野菜作りをする方法です。畝とは「 畑で作物を作るため、何本か間隔を空けて直線状に土を盛り上げた場所」を指します。例を挙げてみると、今年は4本ある畝に
- トマト
- ナス
- ピーマン
- 小松菜
と植えたところを、来年は
- 小松菜
- トマト
- ナス
- ピーマン
と植える・・・といった感じ。連作障害を防ぐために、野菜を植えた場所の写真や記録するのもおすすめです。
②設計図に沿って野菜づくりをしましょう
事前に“畑の設計図”を作ったら、その計画に従い、野菜の植え付けに必要な苗や種を用意します。苗の本数も事前に決定しておきたいところです。計画に従って苗を植え、種をまきましょう。
③注意点を再確認しよう
- 連作障害が出やすい野菜をつくるときには、植える場所に十分注意しましょう。
特に注意が必要な連作障害を起こしやすいマメ科、ナス科、ウリ科の野菜は、必ず次回の作付けの時には、別の場所で育てましょう。 - 陽当たりを好む野菜には注意しましょう。
日照を好む野菜は、日陰にならない場所に作付けて育てます。特にトマトやナスなどは日照を好む野菜なので、近くに背丈の野菜や建物によって日陰にならないように考慮して育てましょう。
<ライター紹介>
Rikuw
はじめまして。自分で野菜を作って自給自足生活を目標にしているライターのRikuwです。
私の野菜作りは失敗も多いですが、毎年、少しずつ上達しています。
自らの体験を通して、ズボラで面倒くさがり屋さんでも出来るだけ簡単で失敗しない野菜の作り方をお伝えしていきたいと思います。
一緒に野菜作りを楽しみませんか。