ベト病とは。ベト病の症状や原因、予防法について
ベト病は野菜に発生しやすい病気の一つです。そこで、ベト病とは何か、症状や発生原因、予防と対策について、ご紹介します。
ベト病とは
ベト病とは、カビ(糸状菌)によって野菜に発生する病気で、梅雨時期などの湿度が高い時期に発生しやすいです。
湿度が高いと葉裏に発生したカビが“ベトベト”状態になるので、「ベト」病と呼ばれています。
発生しやすい時期
発生しやすい時期は
- 5月〜7月
- 9月〜10月
です。特に、梅雨と秋の長雨時期は発生しやすいです。一方で、夏場は発生が少ないのが特徴です。
ベト病の特徴
- 感染しやすい
- 蔓延しやすい
のがベト病の特徴です。野菜に感染しやすく再発しやすいのが厄介です。また一度発生すると野菜の被害が蔓延しやすいのも厄介。蔓延してしまうと野菜が枯れてしまいます。
ただ、予防で防げるのも特徴の1つ。ベト病は事前に予防できるので、病気が発生しても初期の軽いうちなら対処可能です!
感染しやすい野菜
ベト病に感染しやすい野菜には、
- カボチャ
- 大根
- カブ
- カリフラワー
- ブロッコリー
- キャベツ
- キュウリ
- シュンギク
- スイカ
- タマネギ
- ニガウリ
- ネギ
- ホウレンソウ
- 白菜など
があります。
またベト病に感染した野菜は症状が軽度であれば、傷んだ部分を取り除くと食べられます。
ベト病の症状
ベト病は多くの野菜に発生しますが野菜の品種や種類によって現れる症状が異なりします。しかし、どの種類の野菜でも共通している症状は、葉裏にカビが発生することです。
ベト病の主な症状は、名前の由来通り湿度が高い時に葉裏に発生したカビはベトベトになりますが、晴天が続くと乾燥して“パリパリ”になります。
初期症状
- 葉に褐色や淡黄色の境界線がはっきりしない小さな病斑点が現れる
- 下葉や外葉から発生する場合が多い
- 外見は葉焼けをした状態
- 次第に病斑が葉全体に広がる
- 湿度が高くない時期に発病した葉は、乾燥して“パリパリ”した状態になる
進行した症状
- 葉が淡褐色から灰白色に変色する
- 葉裏に灰色のカビが発生する
(湿度が高い時期は、カビが “ベトベト”した状態になる) - 葉が破れる
- 葉が黄黄色になって落葉する
- 株全体に一気に広がって株ごと枯れる
ベト病の原因
ベト病はカビ(糸状菌)の一種が原因の病気で、雨などで濡れた葉裏の気孔からカビ菌が侵入して感染します。
ベト病が発生しやすい主な原因は、6つあります。
- 風通しが悪く水はけが悪い環境
- 梅雨や長雨が続きている時期
- 湿度が高い環境
- 野菜の生育が弱っている
- 日照不足
- 肥料不足
ベト病の予防
ベト病は以下の予防法で早めに対処を!
- マルチングや雨除けをする
- 植えるときは株間を開ける
- 株の間引きをする
- 畑の水はけをよくする
マルチングや雨除けをすることで、下葉の雨水や泥はねによる感染を予防することができます。
また風通しや日当たりを良くするのは必須。狭い場所にたくさんの株を植えようとはせず、株間はある程度開けて植えましょう。間引きもこまめに行いましょう。畑の水はけを良くするのも重要です。
また、タネによる感染予防のために
- 消毒済みのタネ
- 抵抗性品種※
を使うのもおすすめです。
※抵抗性品種:病気の発生や感染に抵抗力があるタネ
ベト病の対策
ベト病が発生してしまった場合には迅速に対策を。
- 発病した畑は深く耕す
- 発病した畑での連作は避ける
- 症状が出ている葉や株は抜き取り、焼却処分
初期症状の場合は、農薬散布で対処することが可能です。殺菌剤は梅雨や長雨時期が始まる前から予防目的で使いましょう。なお散布する場合には、葉の表だけでなく裏側にも散布してくださいね。
農薬を使いたくない場合は、酢水でも効果的です。
また肥料不足にも注意しましょう。
ベト病は早期発見と予防で病気の発生や広がりを防ぐことができるので、予防と対策をしっかりと行いましょう!
<ライター紹介>
Rikuw
はじめまして。自分で野菜を作って自給自足生活を目標にしているライターのRikuwです。
私の野菜作りは失敗も多いですが、毎年、少しずつ上達しています。
自らの体験を通して、ズボラで面倒くさがり屋さんでも出来るだけ簡単で失敗しない野菜の作り方をお伝えしていきたいと思います。
一緒に野菜作りを楽しみませんか。