勝手に増える野菜・じゃがいも。栽培のポイントと育てたい品種
日本で最も作られている野菜は何でしょうか?
答えは、じゃがいもです。
じゃがいもは、コロッケ、ポテトサラダ、肉じゃがなど、色々な料理に使われるとても身近な野菜です。このじゃがいも、植えてしまえば案外簡単に育てることができます。しかも、じゃがいもは一つの種イモから、少なくても3個、10個から多いと20個のじゃがいもが収穫でます。
まさに、勝手に増える野菜、じゃがいも。
世界中で愛されているじゃがいもは、品種も豊富なのが特徴です。じゃがいもの栽培のポイントと、育ててみたい品種についてご紹介します。
目次
じゃがいもの栽培のポイント
じゃがいもを植える時期
じゃがいもは、春と秋に植え付けをすることができます。
育てやすいのは春植えですので、3月ぐらいに種イモを植えるようにしましょう。
じゃがいもを植える場所
じゃがいもは連作を嫌う植物です。菜園で栽培する場合は、
- トマトなどナス科の野菜を作っていない場所
- 日当たりのよい場所
を選びます。
プランターでも栽培できますが、ベランダで育てる場合は、スペースをとらない袋栽培がおすすめです。
肥料分を含んだ、じゃがいも栽培専用の土も市販されているので、利用すると便利ですね。
種いもの植えつけ
じゃがいもはウィルス病に弱く、感染していると収量が落ちてしまいます。そのため、市販されている種イモを購入するのが安心です。
種いもは、小ぶりであればそのまま植えます。
種いもが大きい場合は、
- 各片に芽を残して30~50gに切る
- 切り口を日陰干しする
上記の通り、切り口を乾燥させて植えつけます。
芽かき
植えつけ後しばらくすると、ひとつの種イモからたくさんの芽がでてきます。芽数が多いと、小さいいもしかできません。
元気な芽を2本残し、残りは根元から引き抜きます。
芽かきをするときに追肥をし、土寄せします。
収穫
じゃがいもは植え付けから3ヶ月ぐらいで収穫できます。試しに株元を掘ってみて、いもが大きく育っているかどうか確認します。
葉の70~80%が黄色くなってきたころが、収穫の目安です。
栽培に向いている品種
育てやすい品種は、男爵、メークィーン、キタアカリ、ニシユタカといわれていますが、品種による違いはそれほど大きくないようです。お家で栽培するときんは、市販ではなかなか味わえない品種を試してみたいですね。
男爵
北アメリカ原産。明治時代に、川田龍吉男爵がイギリスから種イモを輸入し、試作して広まったのが男爵という名の由来です。ホクホクじゃがいもの代表で、コロッケ、ポテトサラダに向きます。
メークイン
イギリスが原産。大正時代に導入されました。煮崩れしにくいので、カレーやシチューなど煮込み料理向きです。
キタアカリ
北海道で男爵とツニカという品種を交配して誕生したキタアカリ。ビタミンCが男爵より多く、煮崩れしないのでみそ汁の具などに適しています。
ニシユタカ
昭和の時代に、長崎県の試験場で開発されました。春先に出回る「新じゃが」の多くは、ニシユタカです。まるごと調理するのがおすすめです。
インカのめざめ
南米アンデスの在来種を日本向けに改良したのがインカのめざめ。栗のように甘味が強いのが特徴で、ホクホクしています。
レッドアンデス
南米アンデスの在来種と北米原産のじゃがいもを日本で交配させたのがレッドアンデス。皮はさつまいものように赤く、切り口は黄色で、ねっとりとした食感と濃厚な甘味が特徴です。
シャドークィーン
北海道で開発された中身は紫色のじゃがいもです。加熱しても色が残るので、パープルカラーのポタージュ、ポテトサラダが楽しめます。
シンシア
フランス原産。なめらかな口当たりが特徴で、クリームやバターとの相性が良く、煮込み料理に使っても煮崩れしにくいのが特徴です。
ジョアンナ
フランス原産。甘味があって香りも豊かで、本国フランスでも大人気。蒸したり、ゆでたりしただけのジョアンナに、塩やバターをつけただけでも、とても美味しくいただけます。
いかがでしたか。じゃがいもはあまり手をかけなくても、短い間にどんどん増えてくれます。たくさんある品種のなかから、作りたい料理に合わせてじゃがいもの品種を選ぶのも楽しいですね。
(ライター:atsk1207)