【家庭菜園体験談】この夏、トマトがハダニにやられました。症状と対策をご紹介します。

 

春〜夏にかけて、我が家ではベランダでミニトマトとゴーヤを育てていました。我が家は夫婦揃ってズボラなため、野菜を美味しく育てる工夫を凝らすのではなく「水やりをして実がなったらラッキー」みたいな発想で野菜を育てています。なので、1日1回の水やりと経過観察、元気がなくなったら肥料をあげて、後は植物の生命力に任せる…といった育て方。

こんな雑な育て方でも案外収穫できるものなのですが、今年はしっかりとハダニにやられてしまい、大変な目に遭いました

そこで、「ズボラな人であってもここだけは注意してほしい…」そんなポイントについてご紹介していきます。

 

 

トマトにクモの巣みたいなものが…

異変に気づいたのは梅雨明け頃。「トマト元気かな〜」とベランダの外を見てみると、葉の色が悪くなっていることに気づきました。色が抜け、黄色っぽいというよりは白っぽくなっていて…。

「大雨と、梅雨明けのかんかん照りな天気で元気がなくなってきたのかな〜」とのんびり構えていたのですが、少し経ってからミニトマトを見ていると、う〜っすらクモの巣のようなものが張っているではありませんか!

ここでものんびり「クモに棲まれちゃったか〜」なんて思っていたのですが、クモの巣に近づくと、葉っぱに赤い小さな虫が大量にくっついているのを発見。「気持ち悪!」と思いながらも、ただ事ではないと急いで調べ上げ、出てきた結果が「ハダニ」でした。

 

 

ハダニとは

病虫害図鑑 ハダニ類(全作物共通) – 愛知県

(↑)昆虫の画像が苦手な人もいるかもしれませんが、どんな虫かチェックしておくことをおすすめします。

ハダニは野菜に寄生する害虫の一つ。大きさは0.5mmほど。野菜に寄生するハダニには「ナミハダニ」と「カンザワハダニ」の2種類いるようですが、我が家のトマトについていたのは、体色が赤色のナミハダニ。

なおナミハダニは黄緑型と赤色型が存在し、黄緑型が休眠を行いますが(体色が淡橙色の黒紋のない色に変わり越冬する)、赤色型は冬も休眠せず活動を続けます。現在はトマトの収穫が終わっており、ハダニはいませんが、季節ごとにさまざまな野菜を栽培する場合には、秋冬に向けて収穫する野菜にハダニが害を及ぼさないように、予防や対策を行う必要があります。

ハダニは成虫になっても翅が生えないので行動範囲は狭いのですが、繁殖力の強さが厄介です。雌1匹は1日で卵を数個〜10個産みます。雌1匹の産卵数は100〜150個。そして、卵から成虫に成長する速度は約10日間。そりゃ、葉っぱに赤いハダニがビッシリついていたわけです…。

 

 

どんな対策をとったか

 

ハダニが発生してしまった後の対策法には

  • ハダニの被害に遭った葉や茎を切る
  • 粘着テープでハダニを捕殺する
  • 殺虫剤を散布して駆除する

などが挙げられます。

ですが、ハダニについて調べるたび、「ハダニは薬剤への抵抗性がつきやすい」「しぶとく、根絶は難しい」といった一文が目に飛び込んできます。ミニトマトに限らず、野菜がハダニの被害に遭わないためには、予防(ハダニから野菜を守る)が大前提のようです。

なので、私は

  • ハダニの被害に遭い、復活する兆しのない弱った葉や茎を剪定する※
  • ハダニは多湿環境に弱いため、葉水をしてハダニが棲みにくい環境をつくる
  • 実の周りについたクモの巣状の糸を取り除き、早めに収穫する

を対策として行いました。

※調べていくうちに、そして実際に失敗する中で学んだことなのですが、トマトの葉や茎を剪定する際、ハサミを使うのはおすすめしません。トマトは病気になりやすい野菜。そのため、もしハサミで切った葉や茎、脇芽などが病気だった場合、そのハサミで他の葉や茎、脇芽などを切ると病気が移ってしまうのです。

上記対策を行えるぐらいの被害で済みましたが、繁殖力の高いハダニによって「見てて気持ち悪い」レベルにまで被害に遭ってしまった場合には、潔く今年分の収穫を諦め、処分することをおすすめします。

 

 

次回以降、心がけたい予防策

 

ハダニが梅雨明けに発生しやすいのは高温で乾燥した環境を好むため。一方で、低温・多湿に弱い特徴があります。といっても家庭菜園で、ミニトマトが病気にならず、でも生育できるような低温を保つのは難しいもの。

となれば、まずはハダニが苦手な多湿環境をつくりましょう

私が実際にやった対策法にもありますが、一番簡単な予防策は「葉水」です。葉の表と裏に水をかけ、乾燥を防ぐ方法です。水やり以外の作業として「葉水」を追加してみてください。ただし、さじ加減が難しいとは思うのですが、葉水を毎日行う必要はありません。多湿すぎるとハダニは近寄らなくなるかもしれませんが、今度は多湿な環境を好むカビなどによる病気が発生してしまう可能性があるので…。

風通しを良くすることも予防につながります。風通しが悪いと熱がこもり、ハダニが好きな高温な環境下になってしまうので、葉っぱが成長して混み合ってきたら、色が悪い葉や重なり合っている葉を取り除きます。ただ、基本的には元気のない葉や重なっている葉を取り除いてくださいね。葉をいっぺんにたくさん取り除くのはNG。葉は光合成により養分を作り、溜める場所。その葉を風通しを良くするために大量に取り除くと、今度は養分不足で弱ってしまいます。

 

「実がなったらラッキー」とこれまで生やしっぱなしで野菜を放置してきましたが、「ズボラすぎはよくないな…」と反省するいい機会になりました。来年は、ミニトマトに最適な生育環境を整えること、実を大きくするために必要な作業を行うこと、病害虫被害に遭わないための予防を学び、実践することを心がけます…!

 

 

<ライター紹介>

サイト管理人

いつか自給自足生活を送ってみたい。
ズボラなので、家庭菜園にはラクさを求めている。失敗してもあまり気にしない。

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