「安心・安全な野菜が食べたい」自分で野菜をつくって、学ぶことにした。

安心・安全な野菜を食べたい

引用元:photoAC

食の安心・安全志向が高まっています。「食が安心・安全である」ことは本来であれば当たり前のことです。しかし現代社会において、安心・安全な食物を消費者自身が探し求めないと安心できなくなってしまったのも事実です。

 

食に対する不安感の原因

食を提供する側・提供される側の「安心・安全」の認識にズレが生じていることが原因なのではないでしょうか。

消費者が求める「安心」は結局のところ「信頼性」である。しかし生産、販売側が現在使っている「安心」は、消費者が求めている「安心」とは少し違う。むしろ「安全」という言葉を使うことによって発生する責任の拡大と経営的リスクを回避するために使われているのが「安心」という言葉ではなかろうか。

引用元:企業が提供する食の「安全」と消費者が求める食の「安心」

上記を参考にすると、「信頼性のなさ」が食に対する不安を生み出す原因なのではないでしょうか。

食品偽装問題や食品添加物に対する考え方、食中毒などの事故が起きる中で、生産者側と消費者側の認識にズレが生じるようになり、それが食に対する不安感につながったのではないでしょうか。

 

有機・無農薬野菜なら安心か

昨今、

  • 有機
  • オーガニック

と表記されている野菜をよく目にします。スーパーマーケットでも、定番商品として置かれているところも決して少なくありません。食に対する安心・安全志向の高まりから、浸透したとも言えるのではないでしょうか。

しかし「有機・無農薬野菜だから安心」という訳ではありません

 

例えば、「有機野菜=無農薬野菜」ではありません。有機栽培は、化学的に製造された農薬や肥料の使用を避けているだけです。定められた農薬なら使用することができます。

また「有機」という表記をするためには、第三者機関を通じて「有機JASマーク」の認証を受けなければなりません。しかし、その認証なしに「有機」「オーガニック」を表記する商品もまだまだたくさんあるようです。

そもそも「無農薬」という表記は、消費者への誤認を招くため禁止されています

 

また飲食店になると、オーガニック表記への規制がゆるくなります。

例えば「オーガニックサラダ」と書かれていても、使用されている全ての野菜が有機栽培のものとは限りません。野菜のどれかひとつだけが有機栽培されているもので、他の野菜は有機栽培ではないということもありえます。

 

自分で野菜をつくって学んでみよう

引用元:photoAC

食に対する不安の原因は、生産者側と消費者側の認識のズレなのではないかと考えています。互いの信頼がないと、安心・安全な野菜を手に入れるのは難しく感じるかもしれません。

また「有機・オーガニック」に関する表記について。わたしは「中級食品表示診断士」の資格を保持していますが、資格取得のための勉強中、食品表示規定の難しさを感じました

消費者が理解するには少々難しく感じるのです。生産者側の立場に立たないと分からないこともあります。そこで考えた結論が、自分で野菜をつくり、学ぶことでした。

 

有機栽培の現状を知る

「安心・安全な野菜を手に入れる近道は、自分でつくって学び、体験することなのではないか」そう考えるようになった理由は、有機栽培の普及率の低さを知ったことがきっかけです。

有機栽培や自然農法(肥料も農薬も使わない栽培方法のこと)の存在は、世間一般に浸透しつつあります。しかしその普及率は、全体の0.22%とも言われています。

これらの栽培は、栽培技術そのものにも手間がかかり、コストや認証面でも負担が大きいのが特徴です。認証を受けるためには日々の栽培管理、使用した資材や周辺環境への管理も行なう必要があります。

これだけでもかなりの手間ですが、審査費用や有機JASマークのパッケージ代も生産者側の負担となります。農薬や肥料の規定も厳しいですから、病害虫に農作物がやられようものなら収穫に大打撃が起きます。

参考文献:有機ってなに?有機野菜は、なぜ広がらない?

 

生産者側の立場を知る

これらの現状を考えると、有機栽培を実践しているにも関わらず「有機JAS認証」をとらない農家さんもいることでしょう。かかる労力から、有機栽培を諦め、慣行栽培を行なう農家さんだっているはずです。

自分で野菜をつくることで、消費者のニーズに沿った安心・安全な野菜が、どれだけ手間暇かけてつくられているかを学ぶことができます

自分でつくった野菜だけを食べる、そんなストイックな生活を続ける必要はありませんが、野菜づくりの苦労を知ることで、安心・安全な野菜を購入することに納得がいくでしょう。消費者の立場から、気持ちよく農業をサポートすることができるのではないでしょうか

 

レンタル農園で野菜づくりを体験しよう

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最後に、自分で野菜をつくる場として最適なレンタル農園についてご紹介します。

首都圏を中心に展開しているシェア畑では、都市部に住む方でも手軽に農業体験ができると評判の「畑レンタルサービス」です。シェア畑の特徴ですが、

  • 農業道具の無料レンタル
  • 50種以上の種・苗の用意
  • 菜園アドバイザーの常駐

といった、野菜づくり体験が初めてでも気軽に楽しめるよう、サポートが充実しているところです。特に「農業機具の無料レンタル」は、仕事帰りにふらっと畑に立ち寄ることが可能になりますし、アドバイザーのおかげで小さな疑問もすぐに解決することができます。

全国70箇所にある畑は無料見学可能ですので、気になる方はシェア畑をチェックしてみてください。

 

<ライター紹介>

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いつか自給自足生活を送ってみたいライター。ただし生粋のズボラなため、家庭菜園にまず「ラクさ」を求める。失敗は成功のもとなので、失敗してもあまり気にしない。育てるのが好きな野菜はハーブ、ピーマン、ナス。たくさん収穫できて、比較的虫がつきにくいから。

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