イチゴの育て方!野菜だけじゃなく果物も楽しみたい人はイチゴがオススメ
イチゴ栽培に挑戦しよう
レンタル農園を借りたり、ベランダやキッチンなど自宅の小さなスペースを使っての野菜づくりに挑戦する中で、果物を育てることへの興味も湧いてきました。
「せっかくだから甘酸っぱい果物も、自分で育てて食べてみたい・・・」
そんな時おすすめなのが、果物の中でも高い人気を誇るイチゴです。なんとなく難易度の高そうなイチゴですが、種から育てるタイプと苗から育てるタイプがあるので、挑戦しやすいほうを選んで育てることができますよ。
イチゴの育て方
イチゴは一見すると栽培するのが難しそうに見えますが、育て方のコツさえ掴んでしまえば、プチ農業体験で収穫できる作物の仲間入りです。春〜秋の収穫が楽しみなイチゴに挑戦してみましょう!
栽培におすすめの暦
種から育てるタイプと苗から育てるタイプで、多少適切な季節にズレが生じますが、基本的には春〜秋にかけて収穫できるのが特徴です。
種から育てる場合
- 種まき・・・3〜6月
- 定植※ ・・・6〜7月
- 収穫 ・・・7〜10月
苗から育てる場合
- 収穫・・・5〜9月下旬
- 定植・・・10〜11月
となっています。
※植物を苗床から畑やプランターに移して植えること。
そだてかた
種から植えるタイプは、少し小さな実が特徴的です。
- 苗床ポットに種を「バラまき※」する
- 小さな芽が生えてきたら、弱っているものや病害虫にやられているものを間引く
- 本葉5〜7枚になったらプランターや鉢に植え替える
- 収穫は翌年の初夏から可能
※種をパラパラと散らすようにしてまく、まき方。この方法でまく際はまき”ムラ”が出ないように注意する。
種から植えた場合、完熟した実を土に植えれば、また同様の栽培方法で繰り返し収穫することができます。
苗から植えた場合には、ランナーと呼ばれるツルを延ばすことで果実を増やしていくので、その特性を活かした育て方をする必要があります。
- 苗を植え、花が咲き始めたら筆などを使ってまんべんなく受粉を施します
- 実が赤く色づいたら収穫を行ないます
- 収穫末期になったらランナーを生かして、ランナーから芽生える孫株、ひ孫株を新しい鉢やプランターに誘引します
- クリップなどを使って孫株、ひ孫株の根を新しい鉢へ活着させます
- 収穫を続ける場合には、ランナーを摘み取ることで栄養を花に集中させます
以下で紹介する注意点で、ランナーの特徴を知ることで、イチゴが収穫しやすくなりますよ。
注意点
「ランナー」とは、実をつけた親株が伸ばす”ツル”を指します。
ランナーから子株をつくって増えていくのがイチゴの特徴的な増え方です。親株から栄養を送ってもらい、根付いたら独立させることができます。
イチゴの実の収穫がメインの時期には、伸びているランナーを取り除き、栄養を花に集中させ、美味しい実を収穫できるよう努めましょう。
収穫末期には、ランナーを伸ばすことで、新たな子株の独立を促します。
ただこの時、親株から伸びたランナーの最初の子株は、親株の病気を引き継いでいる可能性が高いので、独立させ収穫するために栽培する次の世代は、必ず孫株、ひ孫株を選ぶようにしましょう。
またイチゴは肥料分が多いとアブラムシが発生しやすい植物でもあります。肥料のあげすぎには十分注意しましょう。種・苗スタート両方とも、用意する土に肥料は施さないほうがいいですよ。
参考文献:安藤康夫,2014,『プランターで有機栽培2: 種類別 野菜がよろこぶ育て方』,農文協
イチゴのおもしろ小話
ちなみに・・・甘いイチゴの果実だと思っていた部分。実は正式には「果実」ではないということをご存知でしたか?!
私も知らなかったのですが、正式にはイチゴ表面にあるつぶつぶの部分、種のように見える部分こそが「果実」であり、あのつぶつぶの中に「種」があります。そしてあの赤い美味しい部分は「偽果」と呼ばれる部位となっています。
とはいえ「偽果」も、辞書で調べてみると
房以外の部分が生長して果実の主要部分となるものの総称
と”果実の主要部分となるものの総称”とありますから、果実といっても問題はなさそうですが笑。でも実際イチゴを縦に割ってみると、中央に白い部分があり、種に向かって白い道筋ができているのを観察することができます。これは、種へ栄養を送っていた道なんですよ。
私は『おどろきいっぱい野菜畑』という本を読んで、このことを知りました。
可愛らしい絵柄のコミックエッセイですが、野菜や果物の知らなかった知識や栽培法の注意点がしっかり明記されているので、栽培マニュアルとしても便利な一冊です!
イチゴを楽しみましょう!
イチゴの花も可愛いですよね・・・。
育て方のコツさえ知れば、せっせせっせと育てることが可能ですから、一度ハマってしまうと抜けられないかもしれません笑。うまく苗を残せば、2,3回は楽しめますから、続けて栽培できるように工夫してみるといいでしょう。
苗を買う時には、クラウン(苗の根元にある新しい葉が育つ”王冠”のような部分)がしっかりしていて、ランナーを切ったあとが残っているものを選ぶのがポイントです。
私の場合、初挑戦時には容赦なく園芸コーナーのスタッフを呼んで、健康なイチゴの苗を聞き出しましたが笑。
ぜひイチゴ栽培にチャレンジしてみてください!
<ライター紹介>
kkk0123kkk
いつか自給自足生活を送ってみたいライター。ただし生粋のズボラなため、家庭菜園にまず「ラクさ」を求める。失敗は成功のもとなので、失敗してもあまり気にしない。育てるのが好きな野菜はハーブ、ピーマン、ナス。たくさん収穫できて、比較的虫がつきにくいから。