野菜は切り方を変えるだけで味が変わる!野菜嫌い必見、切り方だけで大変身

野菜は切り方だけで味が変わる

野菜の面白い話題を見つけたのでご紹介します。

なんでも「野菜は切り方次第で味が変わる」というのです!驚きですよね。

美味しさを増すため、または野菜嫌いを克服するのに役立つ「野菜の切り方」について紹介していきます。

 

キャベツ

味の変化が顕著に現れるのが「キャベツの千切り」です。

千切りする際、キャベツをどういう向きで切るかで味が変わります

一般的なキャベツの千切りは、葉脈に対し横向きになるように切ります。横向きにカットすると口当たりがふんわりとした食感になります

一方、縦向きに切るとどうなるのでしょうか。縦向きに切ると、野菜の繊維に沿って切ることになります。葉の柔らかいキャベツであれば、シャキシャキとした食感が味わえます。これもまた魅力ですね。

ただし、葉の固いキャベツを縦向きで千切りすると、噛みにくさを感じることがあります。キャベツの食感が苦手な人は、縦向きで切らないほうが良さそうですね。

 

にんじん

にんじんを煮込み料理に使うときには、「乱切り」がおすすめです

角切りに比べ、表面積が大きくなり早く煮えるので柔らかく食べられるのです。早く煮える分、味も染みやすく、煮物がおいしく出来上がります!

また歯ごたえを調整したいときも、切り方に工夫しましょう。にんじんの繊維に沿って切るか、繊維を断つようにして切るかで口当たりがガラリと変わります。

  • 繊維に沿って切る
    →食感が残る
  • 繊維を断つ
    →口当たりが柔らかくなる

繊維に沿って切ったにんじんは生食だと固く感じますが、炒め物や揚げ物にはぴったりです。食感が残り、食べ応えがうまれます。繊維を断つ切り方はサラダや和え物にぴったり。

 

じゃがいも

じゃがいもは料理によって切り方を変えるといいでしょう。

  • 煮込み料理   角切り・乱切り
  • 味噌汁     半月切り
  • サラダ・和え物 細切り

厚みのある切り方にすると、ほくほくとした食感になり、じゃがいもの甘みを感じることができます。

じゃがいもの甘みは「βアミラーゼ」という成分が働いて生じるもの。低温・長時間加熱で最もよく働き、甘さが増していきます。じっくりと煮込む料理などが甘く感じるのはこのためです。

一方、細切りはシャキシャキとした食感に。調理する際、加熱時間も短く済んでしまうので味わいもあっさりする、というわけです。

参考文献:味が変わる!野菜の切り方

 

苦手な人も多いピーマン

ピーマン特有の苦味が苦手な人も多いでしょう。

ピーマンの苦味は

  • クエルシトリン+ピラジン

によって生じるものです。クエルシトリンは、ポリフェノールの一種である渋み成分で、ピラジンはピーマン特有の香気成分です。

苦味の詳しい成分解明はしばらくなされていなかったのですが、「苦くないピーマン」を開発した種苗会社が比較実験を行った結果解明されたものです。

参考文献:渋味+香気 正体不明だったピーマンの苦味成分をタキイ種苗らが解明

 

ピーマンはどう切る?

さて、この苦味成分は細胞内に含まれています。先に紹介した野菜同様、

  • 繊維に沿って切る
  • 繊維を断つ

かで味わいが変わってきます

苦味成分の流出を避けたいのであれば、細胞を破壊しない「繊維に沿って切る」を選びましょう。「あの苦味こそピーマンのうまみだ!」という人は輪切りにして「繊維を断」ち、ピーマンの苦味を存分に味わいましょう!

 

育て方でも味が変わる?!

また家庭菜園に挑戦するあなたに朗報です。ピーマンは完熟に近づくとその実を真っ赤に染めるのですが、赤みがかったピーマンは甘みが強く美味しいです!切り方だけでなく、育て方でも味は変わるんです。

 

辛さが苦手な人に朗報!玉ねぎ

玉ねぎって時々、とっても辛い時があります。

玉ねぎの辛味成分は「アリシン」という刺激性物質です。

殺菌力のあるアリシン、病害虫に襲われた時に身を守るため、玉ねぎ自身が備えている物質です。ただこの殺菌力は、病害虫に襲われた際、細胞が破壊される時に発揮されます。破壊された細胞から外へ飛び出した物質が酸素と化学反応を起こし、「アリシン」へ変化します。

 

玉ねぎはどう切る?

先に辛味成分「アリシン」が生じる流れを紹介しました。この特性を活かし、玉ねぎの辛味が出にくい切り方・出やすい切り方を学びましょう。

  • 繊維に沿って切る
  • 繊維を断つ

の切り方で味が変わります。

繊維に断つようにして切った場合には、

  1. 繊維を断つ
  2. 細胞が壊れ、刺激物質が外へ
  3. 辛い!!!

となります。

そのため、生食する場合には「繊維に沿って切る=横向きに切る」がおすすめです。

ただ、辛味成分は水に溶け出す性質があるので、繊維を断つようにして切ってもしっかり水にさらせば少ない辛味で楽しめます。歯ざわりも優しくなるので、自分が味わいたい食感と辛さと相談して切り方を考えましょう。

 

温度での変化もある?!

刺激物質「アリシン」は温度が低いと揮発しにくい性質があります。

玉ねぎを切る時、目が痛くなりませんか?その原因も「アリシン」なのですが、冷蔵庫でしっかり冷やした玉ねぎからは刺激物質が出にくいので、目が痛くなりにくいですよ。

また加熱で分解される性質もあるので、電子レンジなどで加熱してから切るのも効果的です。

参考文献:稲垣栄洋,2012,『トマトはどうして赤いのか? 身近な野菜を科学する』,東京堂出版

 

野菜の味が変わる理由は「繊維」にあり

すべての野菜の切り方に共通していることですが、味が変わる理由は「繊維」にあります。野菜を切ることで繊維の長さが変われば、歯ざわりに変化が生じます。細胞の壊れ具合で、中の成分の出やすさが変わります。ピーマンの苦味や玉ねぎの辛味がそうですね。

繊維に沿って切られているか否かで、アクや苦味が出にくさに変化が生じています。甘さの感じやすさが変わるので「味が変わる」というわけです。

とはいえ、味の変化を体験すると驚きますよ!ぜひお試しあれ。

 

<ライター紹介>

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いつか自給自足生活を送ってみたいライター。ただし生粋のズボラなため、家庭菜園にまず「ラクさ」を求める。失敗は成功のもとなので、失敗してもあまり気にしない。育てるのが好きな野菜はハーブ、ピーマン、ナス。たくさん収穫できて、比較的虫がつきにくいから。

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