【おすすめ食育本】野菜好きになる絵本~みんな大好き!?にんじん~
野菜の名前そのものがタイトルになっている、対象年齢が低めのシンプルな食育絵本「にんじん」。シンプルだからこそだと思うのですが、最初に出版されたのがなんと1969年!超ロングセラーで長く愛されている絵本です。
ニンジンって、人により好き嫌いが分かれたりしますよね。でもお料理に使われる率は高く、カレーやシチュー、煮物にも高確率で入るので、普段から台所に立つ方からすると「なくてはならない野菜」ではないでしょうか?
今回は絵本「にんじん」の紹介はもちろん、野菜の「ニンジン」の魅力も詳しくお伝えして行きます!
にんじん(作・せなけいこ)
こちらの絵本の対象年齢は1、2歳と、月齢の小さな子供から楽しめる内容となっています。
「ニンジンが好きな子は誰でしょう?」
このテーマに沿って、ブタ、ウマ、サルにゾウまで、たくさんの動物が登場します。登場する動物に難しいせりふ回しはなく、1ページに2言3言のシンプルなナレーションがあるのみ。
赤ちゃんの離乳食としても与えることのあるニンジンは、人が最初に触れる食べ物でもあります。ですので、赤ちゃんにも「これは美味しいんだ!」「みんな好きなんだ!」と漠然と伝わることで安心して口に運ぶことができ、最初の食育の手助けにもなる実力派の絵本なのです!
ニンジンの品種ってどんなものがあるの?
一言でニンジンといっても、実はこの野菜には様々な品種が存在します。
大きく分けると
- ヨーロッパ系(西洋)
- アジア系(東洋)
で、私たちが普段直売所やスーパーで目にするのはヨーロッパ系のニンジンです。
その中でもまた多くの品種に分かれるのですが、よりポピュラーで苗や種も手に入りやすいのは「五寸ニンジン」や「ピッコロ」という品種です。これらは底の深いプランターでも栽培OKですので、気になった方は気軽に栽培を始めることもできますよ!
「ではアジア系のニンジンとはどんなもの?」というと、例えば「金時ニンジン」や「島ニンジン」が挙げられます。
金時ニンジンは主に京都産で朱色をしており、島ニンジンは琉球ニンジンとも言われる沖縄産の黄色いニンジンです。産地は「京都」「沖縄」と具体的な県名を出してしまいましたが、そこだけに限定されておらず、例えば金時ニンジンは関東地方でも生産者が一定数いるのです!
一目見て「あれ?なんかいつものニンジンと違う」と気づきやすい見た目をしているので見分けやすいですよ。
ニンジンの旬っていつ?育てるのは難しい?
「根菜だから冬かな?」と思った方、半分正解です。
半分というのは、実はニンジンは「春まき栽培」(夏に収穫)と「秋まき栽培」(冬に収穫)ができますので、頑張れば年に2回収穫期を迎えることができる根菜なのです。
個人的には病害虫の心配が少なくて済むように、秋まき栽培(秋に種をまき、冬に収穫する)がおすすめですよ。
ただし、1つ注意点が。
ニンジンの種は発芽率がとても低いです。
なので、ちまたでは「ニンジンは芽さえでれば栽培成功♪」とも言われます。極端に低温・高温の地域や乾燥した場所では特に発芽が難しい性格をしていますので、一般的な五寸ニンジンなどは寒冷地域や亜熱帯地域では栽培できません。
(「どうしてもその地域で育てたい!」というニンジン愛にあふれた方は、ニンジン特有の豊富な品種の中から適したものを探すことは可能です)
まとめ
対象年齢が低めの絵本って意外と少ないので、選ぶのに苦労するママさんも多いです。
そんな中でも長く読まれ続けている『にんじん』は、「ニンジンってこういう色でこんな味」、人も動物もみんなが好きな「食べ物」というとてもシンプルなメッセージのみが込められています。
複雑な気持ちの変化やニンジンの栽培過程などの多くの情報が入らない分、赤ちゃんでも視覚や感情から絵本の世界に入ることができるので、ニンジンの魅力が最も詰め込まれている絵本だとも言えます。
大人には簡単すぎる内容なのですが、可愛らしい切り絵のような挿絵も魅力的なので、是非一度手に取っていただきたいです!
<ライター紹介>
suzumushi23
絵本とハーブと猫が好きな社会人ライター。
仕事に家事・育児にと時間がないので、家庭菜園に「簡単さ」と「コスパ」を求めて試行錯誤中。