冬は畑のお手入れを!「天地返し」をご存知ですか?
春から秋にかけて野菜を育てて収穫して・・・と、楽しい家庭菜園ライフを満喫した方も多いと思います。
冬場にも品種を選んだりプランターを利用したりすることで植物の栽培は可能ですが、「自分も少し休みたいな」と思ったり「冬だからこそできることってないかな?」と考えたりはしませんか?
そんなときには無理なく、一度畑をメンテナンスする期間にしてみてはいかがでしょう?少し先を見通して畑を気遣うことで、来年の家庭菜園もより楽しみなものになってきますよ。
目次
畑のお手入れと言えば「天地返し」をしよう!
「天地返しってなに?」と、聞きなれない言葉であるかもしれませんが、その名の通り畑の土の上下を返すことです。
表面の土と深層土と言われる深い部分の土とを入れ替えることなのですが、簡単に言うと畑を耕すこととも言えます。「なんだ、耕すだけね」と思うかもしれませんが、野菜を栽培している期間は当然耕せません。
なので、畑に何もない冬の時期だからこそゆっくりと耕すことができるのです。
そのような期間があった方が野菜にとって好ましい土壌の状態を作りやすいですし、次の家庭菜園のことを考えれば必要な作業とも言えるのです。
天地返しにはどんな効果があるの?
ただ単に耕すことのみが目的と言うと単調な作業になってしまいますが、天地返しをすることにより得られるメリットは次のようにたくさんあるのです。
寒がりの人にはつらい季節である冬ですが、だからこそ畑を耕す意味をよく理解して、野菜たちのために少しだけ頑張ってみましょう!
病害虫を撃退する
家庭菜園の大敵である病害虫や雑草の種を効率よく取り除くことができます。
深層で冬を過ごそうと思っていた病害虫や雑草の種などを寒空の下に出すことで、それらを撃退することができるのです。病気の原因や害虫を効率的に取り除くことで、春には家庭菜園に適した植物が育ちやすい土壌が完成しますよ。
酸素や栄養分を均等にする
深層には前回使用した肥料が溜まっているところがあるので、上下の土を入れ替える作業により栄養がシャッフルされて均等に行きわたります。さらに土中に酸素も充実することにより土が呼吸しやすくなって健康になります。次に肥料を使用した際、効き目が高くなるのです。
連作障害を防ぐ
病害虫が原因の場合もありますが、連作障害はその野菜が好む特定の栄養分のみが土中から減ってしまうことでも起こります。「天地返し」で土を掘り起こすと、そのような状態を回避できる嬉しい効果が期待できます。
ただし、天地返しのみでは連作障害防止を完全に防ぐことはできません。
連作障害を防止するためには、出来る限り輪作(同じ場所で毎回異なる野菜を育てる)してください。輪作することで病害虫や土中の養分が偏るのを防止することが可能です。
天地返しってどうやるの?
大きな農家さんなどではトラクターやショベルカーを使って50㎝以上掘り起こし、大々的に行うこともあるのですが、個人宅の庭先やレンタル畑のスペースというとそこまで広大ではありませんので特別な道具や重機は必要ありません。
普通のシャベルで深さ30㎝程度を掘り起こせば充分です。
土を掘り起こせたら1カ月程度はそのままにして冬の寒さに晒し、日光も良く当てておきます。その際に石や根っこ、ゴミなどは意識的に取り除きましょう。虫の幼虫が出てきたら他の場所に移動してあげます。
天地返しの際には腐葉土を混ぜておくと、土がより柔らかくふかふかの状態が維持できますよ。
まとめ
(↑)お気に入りのシャベルで冬の家庭菜園を楽しみましょう!
春~秋にかけて野菜や果物の栽培をすることは楽しいですし、収穫もお楽しみの一つですよね。それをできるかぎり楽しむ為には、冬の間に土づくりをすることが実はとても大切なのです。
掘り起こす作業は一般家庭ならそこまで大変な作業ではありませんし様々なメリットがありますので、冬には是非とも畑のお手入れをしてみてくださいね!
<ライター紹介>
suzumushi23
絵本とハーブと猫が好きな社会人ライター。
仕事に家事・育児にと時間がないので、家庭菜園に「簡単さ」と「コスパ」を求めて試行錯誤中。