「自分で野菜を作る時におすすめの品種」―「ミツバ」
ミツバは半日陰でも育ちやすく、一度収穫しても再度葉や柄が伸びて収穫できる、日本原産の便利な野菜です。
目次
原産地が日本の「ミツバ」
ミツバは、原産地が日本のセリ科の緑黄色野菜で、独特の香りがあり、一年を通して栽培ができる野菜です。
生育温度は15~20度位です。25℃以上になる夏には、生育が抑制されますが、比較的暑さに強い植物と言えます。しかし、夏の乾燥や冬の寒さには弱いです。
ミツバは、ホウレンソウよりビタミンA ・B・C、カルシウム、鉄分など、豊富な栄養成分が含まれています。
独特の香りがあるミツバは、茶碗蒸しやお吸い物などの“添え物”として、使われますが、灰汁も少なく味も淡泊なので、天ぷら、卵とじ、和え物、お浸し、炒め物、酢の物や和え物など、お料理の食材として、幅広く使われている野菜です。
育て方とポイント
種の準備
自分でミツバを育てる時におすすめの品種は、若い葉を収穫する「青ミツバ」(別名:糸ミツバ)です。
関西地方では、同じ青ミツバの品種の仲間である「関西白茎」が、おすすめです。
ミツバの種は、発芽を促進させるために種の吸水が必要です。
- 種を浸けて置く桶
- 種を入れる布袋
- 新聞紙
- 重し
を用意しましょう。桶は洗濯用の洗い桶、重しは陶器などで出来ているマグカップなどでOKです。
<吸水>
- 種を布袋に中に入れ、水が入っている桶の中に一昼夜浸ける
- 種を袋ごと取り出し、種の表面を乾燥させる
種の表面が濡れていると、種撒きの際、種どうしがくっついてしまうため、しっかり乾燥させましょう。
乾燥方法ですが、風通しの良い“日陰”の場所に、新聞紙を広げ、濡れている種を広げながら置き、2時間位乾燥させます。風で新聞が飛ばないよう、広げた新聞の四隅に「重し」(マグカップなど)を置くと良いでしょう。
種蒔き
ミツバの発芽温度が15℃から20℃なので、
- 秋撒きの場合は、9月下旬頃から10月
- 春撒きの場合は、4月以降
が適期です。
<事前準備>
種をまく際は、
- 撒き溝の深さが3センチ位
- 間隔は1㎝位
ですじ蒔きにします。2列のすじで蒔く場合は、すじ間を20㎝以上空けて蒔きます。
間引き
1回目の間引きは、発芽が出揃って双葉が開いた頃。特に形が悪いものを間引いて株間が5㎝位になるように行います。
2回目の間引きは、草丈が10㎝位で本葉が5枚位の頃。株間が10㎝から15㎝位になるように行います。
ミツバの株間は、少し密直していた方が、葉や柄が柔らかくなります。
収穫
草丈が約20㎝位になったら、基部を土面から4㎝位残して刈り取ります。
収穫後に化成肥料を追肥して耕すと、再び葉や茎が元の草丈位まで伸びるので、再度収穫することができます。
3つの注意点
➀種蒔きと覆土は薄く!
ミツバは、光を好む「好光性種子」です。
種を1ヶ所にたっぷりまいてしまうと、1つ1つの種に光が当たりにくくなり、発芽率が悪くなります。また1ヶ所にたっぷりまくと、間引く際、残したい株も一緒に抜いてしまう可能性が高まります。
すじ間を開けてパラパラとまいていきましょう。その際、手のひらを使って上から軽く押さえると、種と土が密着しやすいです。
②水やりは丁寧に!
種撒きをした後の水やりは、ジョウロの口を上に向け、種が覆土から出ないように丁寧に少しずつ水やりをします。ミツバは、どの品種でも乾燥を嫌うので、土の表面が乾燥する前に水を与えることがポイントです。
③追肥と中耕を忘れずに!
草丈が4㎝位に成長したら、追肥をして、鍬で耕します。追肥は、種蒔き前に施肥をした化成肥料です。
ミツバは、初心者でも育てやすく、再度収穫をすることができ、豊富な栄養素が含まれた野菜なので、自分で野菜を育てる時におすすめの品種です。
<ライター紹介>
Rikuw
はじめまして。自分で野菜を作って自給自足生活を目標にしているライターのRikuwです。
私の野菜作りは失敗も多いですが、毎年、少しずつ上達しています。
自らの体験を通して、ズボラで面倒くさがり屋さんでも出来るだけ簡単で失敗しない野菜の作り方をお伝えしていきたいと思います。
一緒に野菜作りを楽しみませんか。